編集:今回2回目となった「旬感・少女美」。モデルは野下さんが今注目している現役女子高生タレントの椎名ももさんです。

野下:(のっけから)椎名ももちゃん、本当に素晴らしかった!もうね、本編用の写真のセレクトが眩しくて眩しくて!
ついつい笑顔になっちゃう。仕事部屋でひとりでニヤけてしまいながらのシアワセなセレクト作業でした(笑)。

編集:おおそんなに!ひとことでは言えないと思いますが(笑)、椎名ももさんのなにがそんなに眩しかったのでしょう?

野下:彼女は今17才なんですよ、17才、高校3年生。この微妙な年齢。もうオトナなのかもしれない17才。
みなさんそれぞれ「高校3年生17才」という年齢に想像や空想、妄想があると思います。
そういう年齢的な魅力をそのまま体現しているのが椎名ももちゃんなんだとあらためて痛感しました。言ってみれば17才の理想像とでも言いましょうか。

編集:確かに17才というのは大人とも子供とも言えない年齢ですね。

野下:今回私がこの年齢の彼女を撮影するにあたって空想したのが、同世代の「男子」の目線。

編集:ほお、、ずいぶん野下さんが若返った(笑)

野下:いや、私個人の若い頃を思い出すとかいうのではなく、彼女に興味津々の男子の目線やその情熱を空想する視点です。

編集:なるほど面白い視点ですね。

野下:きっと彼女に思いを寄せるその「男子」は、例えばももちゃんが「どこまでオトナなのか?」についてそれこそ悶々と考え、悩むんだと思うんですね。

編集:それはすごく気になるところでしょう、真面目な話。・・・(笑)。

野下:そういう男子のエネルギーが今回の撮影のエネルギーとなった。

編集:なるほど。

野下:ももちゃんの発する一言、仕草の一つ一つにその男子はいろいろなことを空想したり、妄想したりしてしまうと思うんです。

編集:そういう年頃ですもんね。

野下:誤解を恐れずストレートに言うなら、そういう年齢の男子の「妄想の対象」として椎名ももちゃんはピッタリなんだと思うんです。

編集:つまり遊び人のギャルでもなく、ガリ勉の地味女子でもないと。

野下:その通りです。親近感があり、性格もよく、美人過ぎない(笑)。でも、実はすっごくセクシーで知れば知るほどもっともっと知りたくなる。そしてその男子はいろいろなことを妄想し始めてしまうと思うんです。

編集:すごくリアルな話ですね。

野下:そう、ももちゃんはとてもリアルな17才。とてもリアルな女子高生なんです。実はこういう時代、そういう子は非常に少ないんですね。特にこの業界には、稀有な存在だと思います。

編集:そうなんでしょうか?

野下:こんなにリアルな「女子高生」は、むしろ私はももちゃんが初めてです。

編集:ほお!

編集:そんな椎名ももさんを「男子の目線」で撮ったとおっしゃいましたが、そこには少なからずセクシーな目線もありますか?

野下:そうですね、男子の空想や妄想の当然の帰結として極自然にそういう目線も含まれてくると思います。
彼女に思いを寄せる男子はそうして悶々とし、もっと彼女を知りたいと願い、自分のものにしたいと悩むんだと思います。そしてデートに誘う。少し邪な思いをポケットに忍ばせて。
それは健全な男子の行動ですし、ももちゃんにはそういう「年齢相応の魅力」が溢れんばかりにある。

今回の撮影の夕景のシーン。稲村ケ崎の海岸で何の指示もしていないのに彼女は自然にデートモードになってくれた。
私たちスタッフは胸がキュンキュンです(笑)。そんな時のハプニングで、実はスカートごとすっかり波に洗われてしまったんです。
デートをしている男女にとってそれは神が与えてくれた最高のハプニングですよ。映画のようなシチュエーションです。

編集:なんだかドキドキしてきました。(笑)

野下:夏の喧騒が嘘のような湘南の秋の海辺。背伸びしたデートです。夕暮れ時、辺りは急激に暗くなってきた。小雨も降ってきたんです。

編集:設定ですか?本当の話ですか?

野下:奇跡的な撮影時の本当の話です。スカートはすっかり濡れてしまっています・・・。

編集:椎名さんは?

野下:マネージャーさんが「コンビニでパンツ買う?」って。(笑)でも彼女はちいさな声でこう言います。「恥ずかしい・・・。」そして消え入るように言います。「お部屋で着替えたい・・・」

編集:(ゴクリ...。)それ、本当の話ですか?

野下:さあどうでしょう。私(達)の空想だったのかもしれませんし、男子の妄想だったのかもしれません。

編集:椎名ももさんの魅力!!なんだかすごく伝わってきましたよ!!

野下:「撮る」と「写る」の違い。ももちゃんの撮影素材を見返すと、そこには正真正銘、本物リアルな女子高生が写っているんです。
撮るのではなく写っている、そういうモデルさんなんですね、椎名ももちゃんの魅力、すごさはこれに尽きると思います。

編集:健全な色気?

野下:そうそう。とても健全な色気が彼女にはあります。男性なら必ず感じてしまうと思います。健全なことですし、そういう年齢です彼女は。

編集:このトークは事務所NGになりませんか?(笑)

野下:いや、事務所のマネージャーさんもそう言っています。それが心配だとも。(笑)

編集:では続けて下さい(笑)

野下:ファンの方々もやきもきしていると思います。あの幼くて純真無垢だった椎名ももちゃんが気が付けばとても女性らしくなってきている。嫉妬心もうまれてきます。誰のものにもなって欲しくない、僕たちのももちゃんでいて欲しいって。
でも一方で想像できてしまいます。数年後の彼女の女性像やこのストーリーの結末、オンナとしての椎名ももちゃんの姿をね。

編集:嫉妬ですか・・

野下:彼女に思いを寄せる「男子」はひとりではない。そんな周囲の男子たちはみんな椎名ももちゃんを射止めるであろう「誰か」に嫉妬する。そういう対象として椎名ももという存在は今まさに旬。
最高のタイミングで、予想以上、期待以上にすばらしい作品が撮れたと思っています。いや、事前イメージ以上のものが撮れていた、それこそ「写って」いた。

編集:だからセレクトの時に「眩しい」と感じたんですね。

野下:ええ。すっかり彼女の魅力にやられてしまいました。

編集:まるで恋の病。

野下:すごいモデルさんでした。

座談会のあとで本編でセレクトされた写真を見返してみた。決して不健全な意味ではなく、野下カメラマンの言う「年齢相応の色気」というもの。そこから始まったストーリーをあらためて辿ってみた。するとふいに自分が高校生の「男子」だった頃を思い出す。叶わぬ恋に身を焦がし、大失恋に死んでやろうと思い詰めたあの時代・・・。
もう一度恋がしたいなぁ・・。